知る日々の日記

日記の再録です

2024.7.12

23時半ごろ就寝。6時半起床。

ぼんやりと出勤。

仕事。明日からのイベント準備。ドリンク作りと場所の設営。いつもギリギリになるけれど、それが常態なので焦りはない。これでいいのか…?(よくない)

だいたいのことを終えて、明日できることは明日に回す。

帰宅。雨が降ったおかげで涼しいので、久しぶりに湯船に浸かる。缶のソーダを飲みつつ爪を切ってぼんやりスマホを眺めている。まだ18時。ここで思い切って風呂を切り上げれば2時間近く読書できることに気づく。風呂を出る。

部屋が二つあるのに灯りが一つしかないから、寝室から読書部屋に灯りを移し替える。もらったお香を拾った線香立てに挿す。昨日分倍河原よはく舎/マルジナリア書店/夕凪文具店 ウェブストアで購入した本たちを取り出して、いい本たちだなぁと眺める。デザインについての本を読むが、タイトルや話のまとめ方は面白くて勉強になりそうなところもあるけれど、どことなく説教くさくて、生理的に苦手な語り口。しかしそれも本を買う楽しみの一つで、苦手なものに出会う機会があることもひとつの豊かさなのではないかと思ったり。店主の方が書いた小説も含めて、楽しみな本がたくさん。

餃子で白米を食べて詩を書く。改行で「詩っぽい空気」を出すのをやめて極端だけれど改行のない詩を書くことにしたら、これがまあ書ける。風景を叙するのに改行も読点もいらないような気がする。

実家近くの珈琲屋のおじちゃんからもらったブランデーグラスを取り出して、Mitosayaのjuvenile calvaの2023を注ぐ。やわらかさと甘さ。しっとりとした林檎の香り。たまにはゆっくり静かに飲む時間があるのもいい。

10代のころはプロサッカー選手になるために、その日その日に起きること全てをサッカーに結びつけて生きていた。ほとんど他の世界を知らずに20歳を迎えて、グラウンドではしっかりしたプレーを見せる先輩がネズミ講にコロッと引っかかっている現場に遭遇したり、他人の話を全く聞かない指導者たちの視野の狭さにびっくりしたりして、このままこの世界にいるのはかなり危険な気がする、自分が二の舞にならないとも限らないし、という気持ちがきっかけでサッカーから離れることに決めた。なんの経験もない仕事へ飛び込んで、これまで接することのなかった人たちと少しずつ顔見知りになっていった。自分の常識が現実とかけ離れた理想に近いものだと気づけたのは、ローカルな場での仕事に入れたからだと思うし、大したことのできない若造も、ちゃんと挨拶をして、謝る時には頭を下げて、笑顔で相手の話を聞けば、ちゃんと一人の人間として扱ってくれた。そういう当たり前なようで当たり前でない環境に助けられて、なんとかやってこられた感じがする。これから自分もそういう「よい環境」の側になっていきたいと思う一方、自分が一本立ちした大人になったような自覚もない。ちょっとずつ、ちょっとずつ、できることを増やしていきたい。

ぼんやりとうまい酒を飲みながらそんな事を考える夜もわるくない。