2024.4.26

24時すぎ就寝。6時半起床。眠いけれど、朝のリズムのほうが大事。

お茶を飲みつつ昨日の続きを読む。正宗白鳥の随筆、少しずつ慣れて読みやすくなり、若い人々の一般的な姿の描写から、ある個人の話に切り替わり、そこから話に入っていけるようになる。一般化されたものへの興味の薄さと、個別のものへの強い興味。

北海道で購入したカローラと今日でお別れ。なんとなく感慨深いような、そうでもないような。安全運転で大多喜へ。

仕事。薬草酒のため、春の草木を集める日。山を歩き、目につくものを口に入れる。針葉樹の新芽を摘み、山から降り、平地の植物からも恵みをもらう。

サイモンから「日記読んだよ」と言われて、少し前に書いた効率とモチベーションの話について想いを話してくれた。これを機にもう少し考えてみる。

効率が悪ければモチベーションを保つことが難しくなるけれど、あまりに効率がいいのもまたモチベーションを下げさせるし、それが環境や他者の生活を脅かすような効率化である場合もあり、効率よりも重要な価値を見つけないと、モチベーションと「よい仕事」を両立させることが難しい、というのが前回で考えていたこと。

この話を考える時、北海道で馬と暮らす、ある人々のことを考える。馬と暮らすことは効率から遠いところにあるけれど、彼らは「馬のいる景色をつくる」ということをとても大きな価値だと感じていて、実際にそれを実行している。馬と共に畑を耕し、伐った巨木を(文字通り馬力で)山から降ろす。

お金はあらゆるものと変えられる透明な価値であるが、馬と生きる日々は色の付いた価値である。ある人はそれを好むだろうし、ある人はそれに目もとめない。それが価値あることの証拠であり、人間の有り様がそもそもそういうものであると思う。

サイモンとジョーと別れる。また会おうと話して大多喜を後にする。たくさんの経験、たくさんの刺激。

カローラを千葉に売りにいく。10万円+自動車税の還付金。明日知り合いから中古車を購入するのでそれの軍資金である。今日使ってはいけない。

蔵前、野村商店へ。仲良くしてくれている人がカウンターで待っている。挨拶して、ビール。前にお会いした方がカウンターの中に立っている。挨拶して、ラム焼売。蒸留酒のチェイサーにビールを頼みつつ、いままでのこと、これからのこと、などなど。人生どうなるかわからないけれど、生きていくことのおもしろさを感じることが多くて、とても嬉しい。

鎌倉行きの終電はとっくになくなって、都内の友人に連絡を取る。泊めてくれるとの由。ありがてぇなぁ、と思いつつメトロに乗り込む。